2012 年 1 月 23 日 by jmiu-ibm 








昨年末も押し迫った12月28日、東京地裁において、日本IBM退職強要・人権侵害裁判で原告らの請求を棄却する不当判決が下されました。
「リーマン・ショックにより事業環境に関する将来見通しが更に不透明になった」中、2008年度に前年とほぼ同水準の約1000億円の純利益をあげていた会社には退職勧奨を許す一方、社員には退職勧奨を甘受し退職することになる結果も甘受せよと言っていることになります。
◆企業ぐるみの首切り◆
状況は極めて明白です。会社が、企業ぐるみで行った1500人にも及ぶ首切り事件です。その点を、原告も被告も裁判官も否定はしません。判決文にも、退職予定数を1300人と設定したが、過去の経験からその2倍半から3倍の人数を対象に退職勧奨すれば予定数に達するだろうと見込んだことや、この予定数の達成は、部門長やライン専門職のアカウンタビリティ=結果責任とされたこと等が明記されています。
結果として会社はこの機会に1500人に及ぶ社員の首を切ることに成功しました。候補者に個別面談して「自発的に退職する」よう圧力をかけた結果です。
これは、事実上の指名解雇と言ってもいい退職強要です。これに憤った4人の原告が提訴し、このような不当な首切りに歯止めをかける機会を提示したものです。
◆会社主張を全面採用◆
判決は、「退職勧奨の対象となった社員がこれに消極的な意思を表明した場合であっても、それをもって、被告は、直ちに、退職勧奨のための説明ないし説得活動を終了しなければならないものではない」等の基準をたて、会社の主張及び会社側証人の証言を全面的に採用して会社の行った面談等は社会通念上逸脱した態様で行われたものではないと判断する一方、原告らの証言は切り捨てました。
◆不可解な推論や判断◆
あらためて面談の状況を想定して振り返ってみましょう。候補者たちは考えてもいなかった退職をおいそれとは「希望」するわけにはいかない一方、勧奨する側は予定数達成に結果責任を持てと言われていますから退職するように圧力をかけざるを得ません。そのために判決文に出てくるように「上司の言葉遣いや態度次第では部下にとって圧迫と受け取られかねな」かったり、「戦力外と告知された社員が衝撃を受けたり、不快感や苛立ちを感じたりして精神的に平静でいられな」かったりしたでしょう。
このような場で、この判決文に何度も出てくる「被告Aが、単に原告Bを激昂させ、感情的な反発を招く危険のある発言をあえてするとは考え難い」というような推論が成り立ち、それらを積み重ねた判断が正しいと本当に裁判官はお考えなのでしょうか?
退職した人たちも原告らも自身の身を守るべく抗戦し会社側と行き違ったとしても自然であり、一方的に棄却されるべきものではないでしょう。その個々の場合の振舞いの当否を問うよりは、そのような場面を作り出すことが根本的に問題にされるべきでしょう。
◆判決を非公開に?◆
会社は判決や証拠の一部を非公開にするよう裁判所に申立てました。そのような求めは、自身の側の不都合を自覚しているからではないか、とするのが社会通念ではないでしょうか。仮に読者がそれらに目を通す機会に恵まれたなら是非とも観賞していただきたい。現在の社会の深層を垣間見ることができるでしょうから。
◆控訴審へ続くたたかい◆
退職勧奨を受けた日々から困難なたたかいを続ける中で、原告らはたくましくなってきています。その雰囲気から裁判官は錯覚されたかもしれませんが、原告らはあくまでも弱い立場の労働者です。
彼らが勇気を奮って企業の理不尽な人員削減の手法がはびこるのをとめるべく提供した機会を、裁判切りすてました。
日本で人事の毒見役をしてかつての名声を失ったこの会社が準退職強要をはびこらせるのを、裁判所が助長したことになるかもしれません。そうなることを防ぐべくたたかいは控訴審へ続きます。
11 時 28 分 | カテゴリ: 争議(IBM), 未分類 |
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2011 年 6 月 9 日 by jmiu-ibm 








1300人以上の人員削減について
『営業実績同等の高いプライオリティ』での取り組みを指示
5月20日、東京地方裁判所六十九号法定において、退職強要・人権侵害裁判の第3回証人尋問が行われました。午前に、最大の山場である人事担当取締役の証人尋問が行われ、午後から4人目の原告の尋問と上司・上長の証人尋問が行われました。
人事担当取締役の主尋問では、「2008年のRAP(リソースアクションプログラム)については、8月頃業績が悪く、先行きは益々業績の悪化が予想されたので、1300人のRAPを予定したこと」 「RAPは米国IBMの指示ではなく、日本の経営陣の決定であり、それを実施したいと米国IBMに報告すると、承認されたこと」 「2.5倍から3倍の社員に声をかければ、予定数に十分達すると考えたこと」 「人事・法務・管理などを中心にプロジェクトチームをつくったこと」 「部門長宛てのRAガイドにアカンタビリティ(結果責任)を明記したのは、高いプラオリティを持って取組んでほしいと考えたこと。営業実績、売上げをあげるなどと同様に取組んでほしいと考え、結果責任をとらせるようなことはなかったこと」 「RAPガイド作成の責任者は私であり、1300人の目標を決めた責任者のひとりであること」を証言しました。
◆正確な退職人数覚えていないと発言
反対尋問では「RAPで退職した人数は1300人を超えたぐらいであること」 しかし、正確な人数は覚えていないと発言をしました。また2008年業績は2007年とほぼ同じであることを指摘されると「2008年の目標と比べて下回りそうだった」と反論をしまいた。
◆裁判長も疑問 なぜアカンタビリティ
裁判長の補充尋問では、このRAPガイドの最初のページにリスポンシビリティではなくアカンタビリティ(結果責任)を使用しているのはなぜかという質問をされ、明確な回答はできませんでした。
続いて4人目の原告の尋問が行われました。2008年のRAプログラムによる退職強要について切実に訴えました。またその後の低評価予告メール通りの低評価および、翌年の業績改善プログラムは「退職強要の継続である」と何度も伝えたことを説明しました。
上司への反対尋問で、RAPの対象者として3人をリストアップしたが、内2人は応じなかった。このため、新に2人を追加して面談を実施。結果的に3人が退職したことを認めました。目標人数がないという主張に疑問を呈しました。
上長の反対尋問では、RAPガイドを会社は配布していないと主張していましたが「HRパートナーから添付ファイル付でメールされた」ことを認めました。
本当にラインの結果責任は問われなかったのか、退職を断られた場合、本当に無理強いしないように研修が実施されたのか。上司や上長の証言は「覚えていない、記憶にない」との証言が多くありました。
組合側証人と原告4人はすべて事実を証言しました。この裁判は、8月に結審し、年内に判決がでると思われます。

10 時 24 分 | カテゴリ: 争議(IBM) |
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2011 年 4 月 28 日 by jmiu-ibm 








退職強要場面をリアルに寸劇で表現
4月14日 みらい座いけぶくろ(豊島公会堂)で航空労組連、国公労連、新聞労連、JMIUの4つの労働組合は乱暴な解雇・退職強要に反撃する国民的な共同を大きく広げようと、『許すな!乱暴な解雇・退職強要・声を上げよう4・14集会』が約1000人の参加で開催されました。松平さんの美しいトランペットの音色で開幕です。主催者などのあいさつの後、この集会のハイライトであるJAL,社保庁、ブルームバーグ、IBMの闘いの報告がありました。
①JAL 安全を無視した不当解雇と闘う
日本航空は、運航乗務員と客室乗務員165人もの大量解雇をしました。営業利益は1586億円をあげており、整理解雇の4要件からも不当解雇です。経験豊かな乗務員らを大量に解雇したことは、乗客の安心・安全を脅かすものであり、146名が解雇撤回を求めて闘っています、と力強い決意報告がありました。
パイロットやキャビンアテンダントの原告100人以上の登壇は、迫力がありました。

②社会保険庁分限免職(不当解雇)と闘う
525人の社保庁職員が不当に分限免職(整理解雇)されて早1年。全厚生の組合員39人が『年金業務は継続するのになぜ私を解雇』『こんな理不尽な解雇を許さない』と不当解雇撤回を求めて闘っているという報告がありました。
③ブルームバークPIP解雇と闘う
ブルームバークでは組合がありませんでしたが、不当な首切りと闘っています。辞めさせたい社員に無理な課題を押付けて能力不足にしたてる業績改善計画(PIP),突然呼び出した面接で『能力不足だから』と社員証をとりあげ、即日会社から追い出す『ロックアウト型退職勧奨』の実施、退職に応じないと自動的に解雇の実態を報告しました。
④日本IBM支部人権裁判
日本IBMでは成果主義により社員を管理し、労働者の権利を奪い去ろうとしています。相対評価で下位15%の社員を作り出し、退職強要を繰り返しています。現在、退職強要の差し止めと損害賠償を求めて4人の組合員が東京地方裁判所で争っています。
IBM支部の組合員がにわか仕立ての役者となり、寸劇で退職強要場面を再現しました。場面は退職強要をする上司とされる部下、個室でのやりとりです。会場からは笑い声も聞かれ、百聞は一見にしかずとばかりIBMのリストラの実態を多くの人々に伝えることができました。
最後にすべての争議団が登壇し、アピール文を採択、会場全員の団結ガンバロウで大集会をしめました。
4月18日に、大集会で採択されたアピール文を携え4つの団体の代表が各会社に要請を行いました。

02 時 26 分 | カテゴリ: 争議(IBM) |
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2011 年 4 月 28 日 by jmiu-ibm 








退職強要の核心部分、実演つきの証言
IBM退職強要・人権侵害裁判第2回証人尋問報告です。
4月8日10時から東京地方裁判所619号法廷で、IBM退職強要・人権侵害裁判第2回証人尋問が行われ、二人の原告の尋問とそれぞれの上司の尋問が行われました。午前中に行われた主尋問では、一人目の原告が上司から目の前でペットボトルを振り回す、足で床を大きく踏み鳴らす、テーブルの天板を蹴り上げられるなど暴力的な退職強要を受けたとしてその様子を再現して、裁判長に退職強要の様子を生々しく訴えました。
それに対して上司の主尋問では 「ペットボトルは自分の前で一度、振っただけ」「足を踏み鳴らしたのでなく、貧乏ゆすりしただけ」などと否定してきました。また、原告をRAプログラムの対象にしたことは認めましたが、拒絶されるとすぐに退職勧奨をやめ、次のプロジェクトをアサインしようとしたと主張してきました。
上司への反対尋問では原告の主張する面談のロールプレイを見学したことを認めました。さらに「足を踏み鳴らしたのでなく、貧乏ゆすりしただけ」と主張したため、貧乏ゆすりの実演をさせられました。裁判長から、面談で言った「貴様」は「あなたは時々使うのですか?」「尊敬の意味か?」と突っ込まれ、「喧嘩の時に使う」言葉であると認めました。
裁判ではめずらしい対質で尋問
補充尋問では、原告と上司の証言内容が全く異なったため対質(たいじち)と言って、証人台に二人並べて立たせ尋問を行いました。
退職強要で病気が悪化を切実に訴える
午後からは、二人目の原告が尋問にたち、主尋問で退職強要を受けたときの無念さ、悔しさと、その時のストレスによって病気が悪化した状況を切実に訴えました。
上司の主尋問ではRAプログラムの対象にしたことは認めましたが、拒絶されるとすぐに退職勧奨をやめ、原告の業績を改善しようと努力したと主張してきました。
上司への反対尋問で会議の議事録を証拠提出し、上司がほとんどその会議に出席していなく、原告の業績改善など出来ないことを主張しました。
裁判長は、上司に対し、面談トレーニングで行われたロールプレイの内容も質問しましたが、「禁止事項のみ記憶している。やるべき内容は覚えていない」と押しとおしました。また「あなたの証言どおりなら、面談は数分で終わるのではないですか?」と質問され、答えに窮していました。
当時の上長に対する反対尋問では「低評価予告メールは業績改善のため。」と主張しましたが、原告側弁護士から「文面がほとんど同じである。業績改善が目的なら、個人々で異なるはずだ。」と追求され、「人事の指示で送付した」ことを認めました。
また、退職強要の決まり文句「IBMの外で活躍の場を求めませんか?」の「IBMの外」が「退職を意味する」ことを認めました。さらにHRパートナーから人数の指示があったことを認めました。
年内に判決か?
次回の第3回証人尋問は、5月20日に予定され、人事担当取締役の証人尋問が注目されます。この裁判の最大の山場といえるでしょう。7月29日には最終弁論となります。
年内には、判決がでると思われます。

02 時 23 分 | カテゴリ: 争議(IBM), 未分類 |
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