2009 年 6 月 18 日 by jmiu-ibm 








「改善目標管理フォーム」を使用した降格処分について、東京労働局長が助言・指導を行うため、会社を呼び出していたことが判明しました。
「改善目標管理フォーム」(業績改善進捗管理用)には、始めから「改善計画が達成されなかった場合の対応の可能性 降格、解雇など」と印刷されています。また、「過去の業績改善進捗管理の実施状況」という欄に、3回分の日付の記入欄があります。

改善目標管理フォームから「未達成の場合の対応」部分

改善目標管理フォームから「過去の業績改善進捗管理の実施状況」部分
この書類は、降格や解雇を目的としていることが明らかです。さらに、会社は、団体交渉においても、「降格・解雇のエビデンスである。」と述べています。
現在に至るまで、会社によって恣意的に選択した一部の社員に対して、この「改善目標管理フォーム」を用いた方法が、繰り返し行われています。
この書面を使用した降格処分は、労働条件の一方的な不利益変更であるとして、「個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律」に基づき、東京労働局へ申し出ました。

東京労働局長の助言・指導申立票
それを受けて、6月、東京労働局長は会社に助言・指導を行いました。組合は、「改善目標管理フォーム」を使用した指導は不適切であると考え、東京労働局長の助言・指導に速やかに従うよう、会社に要求しています。
組合は、このように公的機関のサポートも得て、会社に対して悪質な行為を繰り返させないためのプレッシャーをかけています。今後も会社が好き勝手なことをできないようにするため、必要な圧力を掛けていきますので、皆様のご理解・ご支援をよろしくお願いいたします。
08 時 58 分 | カテゴリ: 業績改善プログラム, 組合の追及成果, 降格・退職強要 |
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2009 年 6 月 15 日 by jmiu-ibm 








5月29日、昨年10月から始まったリストラで、退職強要や人権侵害を受けた組合員3名が、東京地方裁判所に提訴しました。提訴後同じ日に厚生労働省記者クラブにおいて記者会見をおこない、マスコミに発表しました。その日のNHKや翌日の新聞各紙で取り上げられました。そのときの声明文はこちらに掲載しています。
提訴したのは、箱崎の組合員である木村剛さんほか2名の計3名です。木村さんは、昨年退職勧奨を最初に受けたときにキッパリと退職の意思のないことを伝えたにもかかわらず、その後1st、2nd、3rdにより繰り返し退職強要がおこなわれました。最後には、名取法務取締役兼弁護士による48時間解雇予告までやられそうになりました。もともと神経障害で治療中であったにもかかわらず、多大な精神的苦痛を受け、体調を悪化させました。

2009.05.29 東京地裁提訴後の記者会見の様子(厚生労働省記者クラブ)
他の2人も8回にもおよぶ執拗な退職強要や暴力まがいの行為などを受けました。この裁判は、声明文にもありますように、3人の権利保全だけでなく、IBMの異常なリストラ・退職強要の実態を社会的に告発することによって、多くの退職を余儀なくされた人たちの名誉回復と今後このような卑劣で陰湿な退職強要を絶対に繰り返させないために行ったものです。
3人の方以外でも、メンタルな病気をひどくして休んでいる人、出社していても体調がすぐれない上に業績改善プログラムを強要されている人など深刻な状況におかれ、ひどいめに会いながら裁判すらままならない人も多くいます。

記者会見で質問に答える原告側弁護士と原告の木村さん
会社は、以前、財界の毒見役と称し、先駆的なリストラを行なってきました。昨年のリストラ手法も黙っていたら、日本の企業に蔓延してしまいます。
私たちは、決して会社の健全なビジネス遂行の足を引っ張るつもりはありませんが、会社に貢献してきた人たちを強制的に会社から追い出す仕打ちに対しては黙っているわけにはいきません。ぜひ、みなさん、今後ともご理解とご協力をお願いします。
08 時 33 分 | カテゴリ: ’08-4Q リストラ, 争議(IBM), 降格・退職強要 |
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2009 年 4 月 20 日 by jmiu-ibm 








皆さん、入社おめでとうございます。
昨年来の急速な景気の落ち込み、雇用状況悪化の中、厳しい就職活動を勝ち抜き日本IBMグループ会社に入社の皆さん、まずはおめでとうございます。多々ある会社の中から日本IBMグループを選択した動機は皆さん様々と思いますが、夢と希望に胸を膨らませて仕事と余暇を充実させ豊かな社会生活を過ごしていただきたいと思います。そして誰一人として落ちこぼれることなく、一日も早く仕事を通じて社会へ貢献できることを心から祈念しています。
「サブプライム・ローン」「リーマン・ショック」「金融危機」。これらはマスコミを通じ昨秋以降何度となく耳目に触れられたことと思います。「派遣切」が拡がる最中、大企業の「正社員切」もマスコミをにぎわすようになりました。周知のように日本IBM親会社指導のもと、この時点で既に「正社員切」が水面下で一斉に開始していたのです。退職予定候補者となったのは全社員数の約15%、その中には昨年4月の新入社員も含まれていました。社長はじめ取締役執行役員が陣頭指揮をとり部門長には予定数の達成が結果責任になる事を伝達し、人事部門が作成したマニアルに従って1500名規模のリストラが開始されたのです。そして、ついに11月7日には「IBMの本来の企業文化であるハイパフォーマンスカルチャーに合致しない社員を対象にしている」と社長自ら今回のリストラに対する不退転の決意をWEBで表明するにおよんだのです。日本IBMでは社員の入れ替えはルーチン化され約10%の社員が毎年新たな対象者となっています。「内定取消」を免れ今日はめでたく入社された皆さんも一年後には失職の憂き目にあう可能性も十分に考えられるのです。それがIBMの成果主義を基本とした人権無視の人事施策だからです。
IBMは現在GIE(Globally Integrated Enterprise)を展開し、地球規模で「経営資源の選択と集中」を推し進めています。IBMコーポレーションの全社員数は40万人に迫ろうとしていますが社員数は成熟市場の米国、欧州、日本から新興市場の国々へ急速に推移しつつあります。2010年、インドの社員数は10万人に達し、近い将来には米国のそれを逆転することになります。人員削減の方向性は日本IBMも例外ではないと思います。
100年に一度の経済危機といわれています。上述のように我々労働者を取り巻く雇用環境を考慮すると、今こそが労働組合の存在価値、存在意義を発揮する時であり、また真価が問われる時ではないでしょうか。日本IBM労働組合は今年5月で結成50周年を迎えますが、いつも働く者の生活と権利を守るため、労働条件を改善し働きやすい明るい職場をつくるために努力しています。職場には多くの問題が山積しています。「パワーハラスメント」「低評価査定」「降格人事」「サービス残業」「業績改善プログラム」「退職強要」の問題等々・・・。しかし、これらの問題は一人では何も解決しません。職場の仲間と力を合わせて一つ一つ解決していく以外に方法はありません。私たち一人ひとりは弱い人間です。団結・連帯してこそ、大きな力を出すことができます。今、皆さんが組合の存在の重要性をよく理解され、一日も早く組合加入を決意されることを願っています。雇用の流動化が進む中、多くの社員が定年までIBMで働く気概をもって活躍することを期待し今日の入社式をお祝いいたします。
JMIU 日本アイビーエム支部 中央執行委員長 橋本 雄二
07 時 30 分 | カテゴリ: 成果主義, 組合からのメッセージ, 降格・退職強要 |
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2009 年 1 月 15 日 by jmiu-ibm 








1000人以上の社員に責任押し付け
今年は、低評価が続けば解雇も検討
12月24日と1月9日の2回の会社との団体交渉は、上部団体、組合中央役員のほかに、退職強要や不当な低評価通知を受けた、新組合員を中心とした代理出席者が参加し行われました。2回に亘って13名が、自分が受けた、ラインによる退職を迫る恫喝や暴力まがいの行動について述べ、また、ラインによる卑劣な行為、言動によって、心身がいかにきずつけられ、体調を崩して、持病が悪化し、あわや死ぬ直前までいったことや、自殺もよぎった人など、必要な退職強要を受けてきたことの怒りと、抗議を会社にぶつけました。
一例を紹介すると、退職を拒否したことで、苛立ち、本人の眼前で、足を踏み鳴らしながら、ペットボトルを振り回したライン(会社は、口頭注意ですます)。
退職を断ったところ、PBCを2段階下げて”4”にするといって、フィアー(解雇)を連発した経理の外人(会社は、まともに調べようとせず、恫喝とは言えない、許される行為の範囲とかばう始末です。情けない)。 何の説明もなく、名取法務取締役の面談が一方的にセットされ、この面談を断ると解雇を含む処分があると言われ、直前になって理由もなしに取りやめになりました。これは、あきらかに恫喝であり、本人は、極度のストレスで体調を崩したが、いまだになんの説明も、謝罪もありません。
このようなことは、期間中、多くのところで行われたと思います。
現在、キャリア支援付リストラは昨年をもって終わりましたが、退職を拒否した人へのPBC低評価が行われています。この不当評価についても団交でおこないました。
2008年の目標を今になって書き直してくれといってきたライン(人事は、通常はあり得ないと発言)。
1STラインが、評価4を付けられた人に、「あなたの評価は僕もおかしいと思う。しかし、人事の指示だからどうすることもできない。」と責任逃れともとれる発言がありましたが、本社人事は、そのようなことは指示していないと発言していました。評価に限らず、この会社は、本社人事、部門人事、現場のラインでそれぞれが責任逃れをしていて、責任をもって応える立場の人がいないことを露呈しています。
代理参加した全員が、評価については、少しも納得する説明がされないため、納得しようがないことを具体的にせまり、本社人事に調査を約束させました。会社は、ラインの裁量による目標管理型の評価にしたといっていますが、ラインの恣意が当然入るといっておきながら、まともなセーフティーネットもつくらない制度で、今度は低評価が続けば解雇もありうるとは、自由闊達とは程遠い会社に成り下がったものです。
社長交代――自由闊達な企業文化? 仕事に誇り?
昨年12月30日という、多くの社員が休みに入っているさなかに、社長交代のレターが発信されました。なぜ29日以前じゃないんだというふうに思った人も多いのでは。うわさの米国人社長でなかったものの、巷ではアンディ副社長が実権を握るという話を聞きます。今年になって橋本新社長から、メモによる就任あいさつがありました。「自由闊達な企業文化の醸成」のパートの中で、「社員のみなさんが会社や自分たちの仕事に誇り、プライド、やりがいを感じ、活き活きと働くことが基本です。」と述べていますが、昨年の会社ぐるみの違法ともいえるリストラ行為は、ここで言っていることと明らかに反するのではないでしょうか。会社に残った人にも、この言葉を素直に受け入れられない人は、決して少なくないと思います。
08 時 29 分 | カテゴリ: 団体交渉報告, 降格・退職強要 |
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2008 年 12 月 11 日 by jmiu-ibm 








NHKでも実況放送されましたが、ついに、国会において今回のIBMのリストラ問題が質問されました。以下は、その中のIBM部分です。
録画は、衆議院のサイトにもあります。http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.cfm?ex=HT
笠井亮議員、衆議院予算委員会集中審議質問。(2008/12/05)
笠井亮議員)深刻な雇用問題について質問致します。コンピューター大手の日本アイ・ビー・エムが正社員1000人の解雇を始めたと報じられております。会社側は今回の解雇について、昨年の税引き前の利益が1000億円から950億円へと5%下がるから、と説明を致しております。同社の人員削減の目標はボトム15と、ボトムヒフティーンと、いうこと 底15ということで名づけられて、アイ・ビー・エムの従業員16000人の15%を減らすという整理解雇規模は2400人になるものであります。この日本アイ・ビー・エムで現在何が起こっているか、私も直接、現場のことを聞いてみました。
10月中旬から名指しで、退職勧告が始まりました。11月26日から、それに応じなかった労働者に対して、上司が解雇予告を行なって、会社の法務担当も参加して個室に呼んで、そして「48時間以内に退職勧告に応じよと、さもなくば、即日解雇」と言い渡されたというわけであります。
私、これではですね、まさに脅迫だというふうに思います。職場では、いつ自分のところに、声がかかって呼び出されるかと不安が広がっているということであります。
労働契約法第16条は、解雇は客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効であると致しております。
そこで、枡添厚生労働大臣に1点確認したいことがあるんですけれども、整理解雇については、確立した裁判例で、倒産寸前などよほどの必要性があるか、解雇を回避するための最大限の努力がされているか、人選の妥当性、労働者側との十分な協議は行なわれているかという、4つの要件が満たされる必要があるということで間違いありませんね。そのことだけお答えください。端的にお願いします。
舛添厚生労働大臣)端的に答えられないので、ちょっとだけ詳しく答えさせていただきますのは、
今の4つの事項が裁判において、解雇権濫用に該当するかという4つの事項が考慮されているということはその通りで、ございますけれども、これをすべて満たしていなければならないという要件と見なすのか、この解雇権濫用の判断するための要素と見なすのかということについては、これは、最高裁の判決があるわけではありませんので、判決の上ではまだ確立はしておりません。
議員)しかし、満たされるべきであるということで、法的にはそういうことだということでいいですね。それは。これが違うといったら大変ですよ。これ。
大臣)判決を下す、裁判所が判決を下すときに、いまおっしゃった 人員整理の必要性等の、4つの事項が考慮されるということは確かでございます。
議員)そこんところをちゃんと、はっきり言ってもらいたいんですよ。当然のことなんです。満たされる必要がある、と。ましてやですね、48時間以内に退職の判断を迫る、と、大企業のこういう無法、横暴を許してはいけないと思うんです。直ちに今回の場合ですね、調査をしてやめさせるべきだと思うんですけれども、どうでしょうか、これ。
大臣)まあ、個々の事業、個々の企業、個々の事案については、コメントは差し控えたいと思いますが、一般例として判例を見てみますとですね、非勧奨者、今の場合48時間で辞めろと言われたかたの自由な意思決定を妨げるような退職勧奨が、違法な権利侵害にあたるとされた判例もございます。ただ、あの、委員ご承知のように、労働基準監督署を行なう場合、これ罰則を伴う、公権力の行使として行ないますが、あくまで労働契約法でございますから、契約というのは民法、民事のほうでございますんで、公権力は民事不介入ということでございますんで、もちろん、こうであるべきだという、この啓発指導は行ないますけれども、個別の企業に対して、われわれが行政権として監督指導を行なえるというものではございません。
議員)あのね、こんなやり方がいいと思うのか、ということなんです。不当解雇そのものだと思います。そんなことすら、すっきり言えない、はっきり言えない、政府の姿勢だから、今日のような雇用破壊を生んでいるんだと私はこのことを強く指摘したいと思います。
そこで麻生総理にうかがいたいんですけれども、これはですね主な自動車関連企業
(後略)
12 時 26 分 | カテゴリ: ’08-4Q リストラ, 降格・退職強要 |
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2008 年 12 月 10 日 by jmiu-ibm 








匿名希望の方から、会社が出してきた新しい退職届フォームの内容が届きました。
下の弁護士さんからのコメントにもあるように、内容的に大変問題の大きいものです。
少しでも「やめたくない」気があるなら署名せず、すぐ組合にご相談ください。
セカンドキャリア支援プログラムに際して、新たな確認書が登場しています。緊急にお知らせいたします。 その全文を以下に記載いたします。
―――――――――――
2008年 12月 日
日本アイ・ビー・エム株式会社
代表取締役社長 大歳 卓麻 殿
所属 XXXXXXXXXX
氏名 印
社員番号
特別セカンドキャリア支援プログラムに基づく退職条件の確認書
私は以下に記載された退職条件に基づいて下記日付の退職願を提出致しましたが、この退職願の提出が自主的に行われたものであり、かつ、取消・撤回不可能であることを、本書面により確認致します。また、私は、退職について、一切異議を唱えません。なお、私は、所属長の指示に従い、他の社員への業務引継を誠実に行います。
退職日 2008年12月31日
再就職支援 1. 「再就職支援」を希望する。 2. 「再就職支援」を希望しない。
※いずれかの番号を○で囲んでください。
退職条件の概要
特別支援金の支給
再就職支援サービスの利用
――――――――――-
以下、このフォームに関する弁護士さんからのコメントです。
これは退職届を出させたときに、あとから退職強要を受けたと言わせないための文書です。
これを署名押印すると、あとで退職届の効力を争えなくなります。
10 時 14 分 | カテゴリ: ’08-4Q リストラ, 社員の声, 降格・退職強要 |
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2008 年 12 月 10 日 by jmiu-ibm 








「48時間以内に退職勧奨を受け入れないと解雇する」と社員を恫喝している事例について以前の記事でご紹介しましたが、このような会社側の攻撃について、弁護士の方から以下の通りご見解をいただきましたのでご紹介します。重要なメッセージですので、ぜひご覧ください。
■労働契約法16条違反
解雇が許される事情がないにもかかわらず、「48時間以内に自ら退職を承諾しなければ解雇をする。」という上司の圧力は違法にほかりません。解雇が有効であるためには、「客観的で合理的な理由があり、社会通念上相当である」場合でなければなりません(労働契約法16条)。このような正当な理由がないにもかかわらず、解雇をしても、その解雇は違法無効です。
ですから、解雇できる正当な理由がないにもかかわらず、「48時間以内に自ら退職しなければ解雇する」という通知は、事実上の解雇、いわば「偽装解雇」とも言うべき措置であり違法です。
会社は、就業規則53条2号の「技能または能率が極めて低く、かつ上達または回復の見込みが乏しいかもしくは他人の就業に支障を及ぼす等、現職または他の職務に就業させるに著しく適しないと認められるとき」という条項を根拠に解雇できると宣伝しているようです。この定めは職務遂行能力の著しい低さを根拠にした解雇事由と言えます。
しかし、上記の解雇事由の有無は、裁判所の判例では極めて厳格に解釈されています。5年、10年、それ以上、普通に勤務を継続してきた者が、突然に、上記のように著しい職務遂行能力が低下したというのは、特別な事情がないかぎりあり得ません。人事考課は相対評価ですから、相対的に低評価であったとしても、それだけで職務遂行能力の低下ないし欠如があるとは認めていません。
■人事評価が低いことは解雇理由にはならない
東京地裁は、1999年10月15日、セガ・エンタープライズ事件の決定で、「従業員の中で下位10パーセント未満の考課順位ではある。しかし、すでに述べたように右人事考課は、相対評価であって、絶対評価ではないことからすると、そのことから直ちに労働能率が著しく劣り、向上の見込みがないとまでいうことはできない」と判断しています(労働判例770号34頁)。
このように単なる人事評価では職務遂行能力の欠如で解雇することは許されませんし、しかも、一律にボトム15%を対象として解雇するということができるはずもありません。
■労働契約法3条の労使対等合意原則違反
労働契約法3条は、「労働契約は、労働者及び使用者が対等の立場における合意に基づいて締結し、又は変更すべきものとする」と定めています。したがって、使用者ができもしない違法な解雇を、おどしに使って退職に同意させようとする措置は、「対等の立場における合意」とは真っ向から衝突するやり方です。会社の解雇を恫喝に使った退職強要(偽装解雇)は、労働契約法3条にも反しているのです。
■違法な偽装解雇、退職強要は跳ね返せる。
このように会社の退職強要のための呼び出しに対しては、文書で退職する意思がないことを明示しましょう。上司が、それでは解雇をすると言ってきたら、「解雇の理由を記載した文書を示せ」と要求しましょう。会社はこの解雇理由説明書を出さなければ労働基準法違反として処罰されます。会社自身が「無茶な解雇は出来ないこと」を一番、良く知っています。皆さんが解雇の脅しにひるまず、雇用を守るよう決意すれば、会社のリストラを跳ね返せます。労働組合に結集してがんばって下さい。
もし、会社の上司からの呼出や退職強要、解雇の脅しが止まない場合には、裁判所に解雇差止の仮処分という裁判を申し立てることもできます。あきらめずに頑張ってください。
以上、東京法律事務所 水口洋介弁護士より(ブログ「夜明け前の独り言 水口洋介」もご覧ください)
09 時 39 分 | カテゴリ: ’08-4Q リストラ, 弁護士からのメッセージ, 降格・退職強要 |
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